蜜蜂と遠雷


お盆休みに、大賀ホールで直木賞の「蜜蜂と遠雷」にちなんだコンサートをやる、と言うチケットを譲っていただいたので、聴きに行きました。



【プログラム】
モーツァルト:ディヴェルティメント K.136
ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ
ショパン:ピアノ協奏曲第2番*(室内楽版)

中村芙悠子
アンコール:
モーリス・ラヴェル 水の戯れ

小説は、浜松ピアノコンクールを題材にしたもので、それにちなんでのピアノベースのアンサンブル。
若いイケメンと美女が弦楽器を奏でる第一部のあと、ピアノを入れた第二部。

 瀧村依里、小川響子、鍵冨弦太郎、猶井悠樹(ヴァイオリン)
 戸原直、西悠紀子(ヴィオラ)
 加藤陽子、山本直輝(チェロ)
 煖エ洋太(コントラバス)

オケではないので、あまり期待しなかったのですが、やはり生はいい。とってもよかったです。
指揮者がいなくても、見事にあっていて、、、さすがでした。ピアノもいいけどやっぱりバイオリンはすばらしいです。



(20170912)
読みました、蜜蜂と遠雷。(ネタバレあり)

中途半端にクラシック好きには、とっても楽しい話と思います。私がまさにそれで、一気読みでした。

読み終わって、落ち着いて考えると、うーん、主題は?説明くどくないか?など、いくつかはてなは出たけど、(私の読解力不足も大きい、も、というか、、「が」大きい、ですね・・・)、私には思い切り楽しめました。
ただ、、、蜜蜂はわかるけど、「遠雷」って・・・?
読み落としたかなぁ、、、とググってみたら、やっぱりここはキモなんですね。ホフマン先生の仕込んだ爆弾(蜜蜂)の裏の雷鳴、、、つまり、ホフマン先生の問題提起を具現化する風間塵。げぇ、、、そうだったのか、、、ごめんなさい。私は思い切り主題をはずしてました。

わたしの解釈は、遠雷はマーくんでした。蜜蜂が風間塵なのは、まぁ、議論の余地なしでしょう。で、私にとっては、この小説は、天然キャラのアーちゃんが、自覚にめざめるまで、、、という話として納まりました。ということで、その鍵を握った二人、風間塵とマーくんが、それぞれ蜜蜂と遠雷、と思ってました。え?なんで遠雷かって???だって、日本で仕込まれ、日本のはるかかなたでその名を轟かし、でも、アーちゃんを想い、遂げられないんだろうなぁ、でも、遠くからでも常にアーちゃんを思うマーくん、塵は、波長が思い切り会う、音楽を連れ出すパートナーになりうる、、、やっぱアーちゃんメインでいいんでないかい?という解釈。まぁ、小説は、読む人の権限が尊重されますので、、、と日記には書いておこう

本当にタイトルが塵とホフマンなら、、、本戦記述が希薄なのに塵があの順位なのは、絶対納得いかないです、私は(、、、ですので、ごめんなさい、読者のエゴです。恩田先生ごめんなさい・・・)

でも、明石さんの謎。かれの役割がいまいちわからんかった。でも、、、まぁ、天才3人組のなかで、努力で勝ち得た賞、でも、努力では超えられない壁がある、を言いたかったのかな。アーちゃんを受け止めた号泣シーンは、個人的には結構よかった。明石さんが最後の締めをしてくれたかな、、、なんて。でも、菱沼賞はよい。おめでとう。でもでも、私が書くなら、奨励賞は辞退だなぁ、、、そこが天才と努力家の分かれ道、と私は思う(ごめんなさいx2 くどいけど、勝手な読者です)。短距離10秒の壁と同じ。
でもね、でもね、、、明石さんを凡人扱いみたいな書きかたしてるけど、ごめんなさい。明石さんも、選ばれた人ですよ。私に言わせれば、絶対音感がある、楽譜読むと音が自然に頭の中で鳴る、と言う時点で、ふつうぢゃないですもん。ただ、あの3人がスーパースペシャルすぎる、ってこと。


とまぁ、、結構のめりこめた、ということで、秀逸な作品(少なくとも私にとっては)でした。
LIST TOP